Short Storys
□ネット☆らぶ
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―少し戻って、結菜が学校を後にした頃。
「三上〜!お前勢い良く拒否られたな〜!!」
腹を抱えて大笑いしながら、三上の友人がしょんぼりと廊下に佇む三上に声をかける。
「チッ。うっせー」
がしぃっと肩に腕をかける友人を蹴倒しながら、三上は教室に戻る。
教室内にはまだちらほらと実行委員が残ってはいるが、もうみんな帰り支度を始めていた。
「拓海ちゃ〜ん。今日拓海ちゃんとこ行ってもいい〜?」
「駄目です」
「オレのことなぐさめて〜」と続けている三上を遮って相沢は断った。
「ええ?拓海ちゃん?」
「では失礼します」
相沢はすっくと立ち上がると鞄を持ち、出口へと向かう。
「ちょちょちょっ、チョイお待ち!!」
三上は出口を塞ぐと相沢に立ちはだかる。
相沢はそんな三上に深くため息をつく。
「何か忘れてることないですか?」
にっこりと微笑む相沢。
三上もにっこりと笑いながら首をかしげる。
………
「チッ」
相沢は舌打ちすると、三上だけに聞こえるように言った。
「お茶会ですよ。今何時ですかね?」
「あ〜〜〜!!」
三上の絶叫を聞きながら、相沢はスタスタと帰路につくのだった。
「何お前、幼馴染の拓海ちゃんにも振られてんの?」
「どんだけ〜?」
ぎゃいぎゃい騒ぐ友人たちを残し、三上も帰路につくのだった。