Short Storys
□ネット☆らぶ
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「ただいま〜!!」
バタンと玄関の扉を開けると、ドタバタと音をたてて階段を一気に駆け上がる。
「静かにしなさい!!」
お母さんが一階から怒鳴るのが聞こえる。私は一階へ「ごめんなさ〜い」と叫ぶと部屋に走りこんだ。
鞄を机の上に置いて、携帯を探す。
探す。
…ひたすら探す。
「…無いっ!!」
机の中も〜
鞄の中も〜
探してみたけど見つからないのに
まだまだ探す気ですか〜
ウフッフー♪
…ってこの曲わかる人いるのか?
「じゃなくてっ!携帯ない〜!」
私は鞄の中身をぶちまけた、部屋の中、ボー然とする。
う〜ん、これって取りに戻るしかないよね〜?
窓の外に視線をやると、とっぷりと暮れた夜の闇。
この中戻るのは怖いけど。
変なおじさん出るかもしれないけど。
ロシナンテさんとお話しするためなら、たとえ火の中水の中!
「行ってやろうじゃないか〜!!」
私は放っておいた鞄を掴むと、ダッシュで学校へと向かった。