長話

□ep9『死角求愛行動』
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俺は『愛し方』が分からない。







不器用だと言ってしまえば簡単だ。




だけど、そんな簡単に片付けて良いものじゃない。







俺の愛し方は間違ってる。



そんな事は分かっている。



分かっている筈だけど





分からないから変えられない。







俺は『愛』に縛り付けられて

絞め殺さんとばかりに
縛り付いてくる『それ』を

どうしたら良いのか分からず
ただ受け入れる。








全ては


俺が悪いんだ。



そのせいで作ってしまった罪ならば






罰を受けるのは

俺だけで良い。


俺だけで良いと願いたい。







辛いだなんて思わない。


苦しいだなんて感じない。




悲しいだなんて思ってはいけない。






怖いだなんて


思う筈がない。




思える筈がない。










俺がどうなろうと構わない。





だから
罰を与えるのは

俺だけであって欲しい。

罪は

俺だけが被るものであって欲しい。








だけど






もし









もしも全てを捨てて



1つだけ赦されるのなら












もう一度










もう一度この手で











愛してやれるチャンスが欲しい。









今度こそ











俺は


誰よりも
お前を愛してるから。



その為ならば

俺は何もいらない。


 
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