長話

□ep9『死角求愛行動』
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【序章】




初めて君に恋い焦がれたのは

7年前の9歳の時。









初めて君に恋をしたのは


数百年前の6歳の時。







初めて君を
愛し続ける事を誓ったのは



数百年前の17歳の時。







初めて想いを告げたのは


数百年前の29歳の時。






最期に君に別れを告げたのも


数百年前の29歳の時。










そして






また、君と出逢えたのは




現在(いま)

16歳の時。







………ずっと…

……ずっと…逢いたかった。






君は俺の事なんて
覚えていないだろう。




それでも良い。




それでも構わない。








見ているだけで良かった…。




君が幸せなら
それでも構わないと思ってた。









嗚呼、


でも…











また君は、そんな顔をしているんだね。







そんな表情を作らなければいけないほど






また君は辛いのか?









そんな顔をするな。







そんな顔をさせるな。



お前は何の為にそこに居る。






お願いだから、
二度とそんな顔をしないで欲しい。



笑って…笑って、笑って笑って笑って笑って笑って?






決して届く事は無いと分かってても



それでも俺は


君を愛してる。







誰よりも

俺の世界に君以外は何もいらないから









敵わないとは知っているけれど



それでも愛してる。









愛してるよ。








それは

とても真っ直ぐで

純粋すぎる程に育てられた










歪んだ愛情。











待ってて、


もうすぐ迎えに行く。


 
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