書斎T
□ああ…風紀委員長様
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それは昼休みに入ってすぐに鳴り響いた。
『2―A沢田綱吉…今すぐ応接室に来ないと噛み殺すよ』
(ギャャャャャー………何で俺が呼ばれるのぉ〜)
「十代目!俺も一緒に行きます。そして、ヒバリの野郎をダイナマイトでぶっ飛ばしま「俺一人で行くから!」
(獄寺君とヒバリさんが顔会わせるなんて無理だよっ 怖いよっ)
「んなっ!ダメです。ヒバリと二人きりだなんて………何されるか。お守り致しますっ」
「大丈夫だから!!」
「ツナ、本当に一人で大丈夫か?」
「山本。うん、平気だよ。じゃあ、行って来るね」
「十代目ェェェ〜!」
──────ハァ………
応接室の前に来ていた綱吉は溜息をついた。
(俺、何かしでかしたかな〜?いきなりトンファーで殴られたら嫌だな うぅ…怖いよ)
「誰?さっさと入って来ないと噛み殺すよ」
─ビクッ
(ひぃぃ〜なんで居るの分かったの?)
失礼しますと恐る恐る扉を開ける。
「やあ、君か。そこに座りなよ」
ビクビクしながら俺はヒバリさんが指し示したソファーへ座る。
「あのぉ〜…今日はどういったご用件でしょうか?」
「お昼まだでしょ?綱吉と一緒に食べようと思って」
「え?」
「お弁当は?」
「あ…今日は母さんも俺も寝坊して…だから、その…学食でもと思って………」
「良かった。綱吉の為に美味しいお店探して買って来たんだよ」
そう言ってテーブルの上に出されたのは、今並盛で有名なパン屋のランチ限定メニューである、ツナサンド、カツサンド、フルーツサンドにサラダだった。
どれも皆美味しいと評判ですぐ売り切れてしまう。
しかもそのパン屋は焼きたてを食べて欲しいとのことで、12時丁度に開店する。
せっかく並中の近所にあるのに、授業が終わる12時過ぎには皆売り切れてしまい、並中生は未だに変えていない幻のパンである。