Verbena
□◆第十五章 再会◆
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「門の外に我ら一族待機しております。こたびの戦い、我らも参加させていただきたくご挨拶に伺いました」
「それは心強い」
ベアギルの言葉にセオデンは嬉しそうに頷くとアラゴルンを振り返った。
アラゴルンはそれに応えるように僅かに頭を下げる。
「懐かしい顔だ」
やっと気付いたとばかりにレゴラスが双子のエルフに歩み寄った。
「まだ生きていたか」
「その言葉、そのままお返ししよう」
笑って肩を叩き合う三人。
「しかし、よくここにいることが分かったな」
アラゴルンがベアギルに問うと彼は僅かに口角を上げた。
「我らの情報網を甘く見てはいけませんよ」
ほぉ…と感心する長に彼は続ける。
「…と言いたい所ですが、実は強力な情報提供者がいまして」
まるで彼の言葉に応えるように頭上でピーーっと甲高い鳴き声が響いた。
一斉に空を見上げる彼らの視線には一頭の鷹が。
それはゆっくりと旋回をすると少し離れた場所目がけて舞い降りてきた。
その先には、彼らが想像した通りの姿があった。