Verbena
□◆第二十章 決着◆
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「!」
エルシオンと呼ばれた闇のエルフは驚きに目を見開き、動きを止めた。
『もう十分でしょう? 私自身すでにこの世にはなく…貴方をつなぎ止めるものはもうないはずです」』
「エリアル…」
剣を構えたまま、その懐にルリは飛び込んで行く。
彼の反撃も恐れない躊躇しない行動だった。
しかし、相手は彼女に剣を向けることはなかった…
驚きも焦りもせず静かにただただその瞬間を…
待っているかのように見えた。
穏やかで静かな表情で彼女の太刀を受ける。
鈍い音がしてルリの剣が相手を貫いた。