First year

□◆第二章 純血◆
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ダンブルドア校長のわけの分からない歓迎の言葉が終ると、テーブルの上に所狭しと目を見張るような豪華な食事が現れた。

お腹を空かせた子供達は我先にと手を伸ばす。

「ルリ、君、それだけで足りるの?」

自分の皿に山のように乗せた料理とちょこっとしか乗ってないルリの皿を見比べてジェームズは首を傾げた。

『? 食べるよ』

「じゃあもっと取らないと」

『イギリスの料理は慣れてないから…嫌いな味だったら困る…』

「嫌いだったら残せばいいじゃないか」

シリウスの言葉にルリは僅かに眉を顰めた。

『そんな勿体ない事できない。もっと食べたかったらまた取ればいいだけ』

英語を得意としないためか、ところどころ区切って丁寧に話すルリはどこか舌足らずな印象を受ける。

「アベ家のくせにケチくさいな」

『うちは歴史が古いだけで、ブラック家とは違って別に金持ちじゃないよ…それにケチとかそういう問題じゃないでしょ』

ルリは皿の上に残っている状態でなおも別のチキンに伸ばされたシリウスの手をペチンと叩いた。


 
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