06/06の日記

20:38
手の平に収まる思いI
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続きです
こゆいキスがありますのでお気をつけて下さい…
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閃はただ触れるだけのキスをして名残惜しそうに唇を離した。緊張で止めていた息を互いに、はぁ。と吐き出して二人は無言のままうつむいてしまう。
恥ずかしくて互いの顔を見れないのだろう。暫く恥ずかしさから固まる二人だったが先に閃が動いた。俯いてしまっている良守にそっと手を差し伸べる。


「わっ…!」

「良守ありがとう…俺、すっげぇ嬉しい…」


中学のころに出会ってからずっと良守を好きだった閃。本当に嬉しくて、その気持ちが溢れすぎて自然と良守を抱きしめたいと思い、力を加減しながらも強く良守を抱きしめる。急に抱きしめたられた良守は、驚いてアワアワと慌ててどうしたらいいか分からず手をワタワタさせていたが、恥ずかしいが意を決してそっと閃の背に添えた。
良守の手のぬくもりが背に伝わりさらに閃は嬉しくなり、好きという気持ちがさらに大きくなっていく。


「……良守、もう一回いい?」

「え?」


閃にもう一回いいい?と言われても何がなんだか分からない良守。だが閃は何も言わずに抱きしめていた体を離して良守と向かい合い、ジッと見つめる。
その視線にも良守はわけが分からず何度も瞬きをするが、だんだんと近づいてくる閃に漸く何を言っていたのか分かってきた。


「え、あ、ちょっ…?」

「良守…」

「っ…ん…んっ」


少しずつ近づいてくる閃に良守はただ顔を真っ赤にして体を後ろに引くだけで、閃の問いに答えない。だが閃は構わず顔を近づけていき良守の名を呼びながら良守の答えを聞く前にキスをした。
また触れるだけのキスをして唇をすぐに離す。だがそれだけでは物足りず、閃はもう一度角度を変えてキスをした。


「はっ…かげ、みやぁ…」

「…っ!」


唇を離すと息を止めていた良守の唇の隙間から色気を含んだ閃を呼ぶ声が発しられる。その声に閃はゾクリと振るえ、そして少しだけ呼吸をするためにあけられた口が色っぽさに体中が熱くなっていく。気が付けば閃はもう一度良守にキスをしていた。


「んうっ!?んっ、んぅ…!」


唇を重ね、開いた隙間から閃は舌を差し入れる。急に入ってきた閃の舌に驚く良守だが、閃はキスは止めようとはしない。閃は良守を怖がらせないようにゆっくりと舌を絡めていった。
生暖かく、唾液で湿った軟らかい舌同士が絡まるとクチュクチュと水音が鳴る。舌を絡めるキスで気持ちが高ぶってくるのに、その水音でさらに興奮させた、閃は初めてのことなので、どうしう風に舌を絡めるのがいいのか分からない。だが本能のまま、良守の舌を捕らえてゆっくりと味わうかのように舌を絡めた。


「ふぐ、んっ・・・ふっ、ふはぁ……はぁ…」

「はぁ……良守…」


クチュチュプと水音を部屋に響かせながらキスをしていると、良守が苦しくなったのか、閃の腕をきつく握り始める。それに気が付いた閃は名残惜しそうに舌を引き抜き、キスを止めた。
漸くキスから開放された良守は荒い呼吸を繰り返し、胸を大きく揺らす。閃も一呼吸し、唾液で濡れそぼった唇をして、色気を含んだ良守の顔を両手で包み込み、愛おしそうに見つめた。
見れば見るほど、触れれば触れるほど愛おしさが増してくる。

怖い思いをさせたから良守を大事にしたいと思いつつも、やはり閃は良守のことを深く知りたかった。愛おしさが増し過ぎて良守の全てがほしくなる。


「良守…最後まで……いい?」

「さ、最後まで、って…え?」

「俺、良守のこと全て知りたい…」

「わっ!?」


閃の言ったことを理解しているのか、していないのか分からないが真っ赤になって慌てている良守。そんな良守の肩を掴んで閃はそっと良守を布団に寝かせた。



続く
09.6.6up
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頑張れ閃ちゃん!にょし!
次回up予定→来週予定


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