正良♀
□にょたで変態兄貴
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「兄貴何見てんだ?」
兄貴がテーブルの上に置いてあるのは一冊の手帳らしきもの。それが兄貴には不似合いだったら聞いてみる。
「ん?これは俺の手帳だよ」
「へー兄貴もそんなの書くんだ。以外だな」
「俺は多忙だから必需品なんだよ」
そういうと兄貴はクツクツと笑う。まるでお前とは無関係なものだね、みたいな顔をしているみたいでムカツク。
「まぁ、お前には縁のないものだろうね」
ほら言ってきた。って兄貴の顔を見ただけで分かる俺って…ちょっとすごくないか?
「見てみる?」
座っている兄貴が笑顔で俺を見上げてくる。
兄貴の手帳か…ちょっと見てみたいな。
「いいのか?」
「いいよ。可愛い良守が見たいなら見せてあげるよ」
「ばっ…可愛くなんかねぇーし…」
「可愛いよ」
再びにっこり笑う兄貴に対して顔が火照ってきたのがすぐ分かった。ほんと恥ずかしいことをさらりと言うバカ兄貴だ。なんて思っていたらグッと手を引っ張られる。
「ほら、こっちにきて見ようよ?」
「ちょっ、何で引っ張る!」
「何でって…本とかみるなら兄ちゃんのお膝の上がお決まりでしょ?」
《バチン!!》
「決まってねぇーよ!!」
「痛いなぁ。何もビンタしなくていいじゃないか」
アホなこと言った兄貴の頬を叩いてやった。どうしてこうもこの兄貴はアホなんだろう。叩かれた頬を嬉しそうに押さえているし…
「じゃ俺の隣に…」
「座らねーよ!絶対!!」
「ひどいな。別に何かするわけじゃないし」
手のひらをヒラヒラと振る。何もするわけない?なわけないだろ!いつもご飯食べる時とか人の尻を触ってくるくせに!
「もういいから床でみんぞ!下に手帳置け」
「えっ?床?布団で見るの?嬉しいなぁ、良守からお誘いだなんて…」
「『ゆかだ』!『ゆ・か』!!『とこ』じゃねー!!何読者みたいに漢字で読んでるんだよ!!」
人が怒鳴っているのも気にせず兄貴は「うんうん、泣けてくるよ」と鼻をすすっている。
「いい加減人の話をきけっ…」
「分かったてば。ほらおいで」
「うわっ!!!!」
手を急に勢いよく引っ張られ前に倒れこむ。とっさに衝撃に耐えようと目を瞑り次に目を開いたときはさっきまで俺を見上げていた兄貴は今度は俺を上から見つめていた。
「は?…へ?」
まだ状況が飲み込めない俺は素っ頓狂な声をあげる。
落ち着いて考えてみたらどうやらそのまま倒れこむ予定だったが兄貴が受け止めて、す素早く俺の体を反転させ自分の胡座の上に横座りで座らせたみたいだ。まるでお姫さま抱っこみたいな座り方だ。
「なっ、何するんだよ!!」
「えっ座らせただけ」
平然と話す兄貴に段々むかつきが出てくる。
「何でこの座り方なんだよ!俺は床に座って見るっていったの!」
「何、良守はあのままうつ伏せで俺の膝の上に倒れこみたかった?それもよかったかもね。そうすれば良守の可愛いお尻を撫で放だっ…」
《バチン!!》
「人の話を聞け!!この変態!!」
あくまでもマイペース、且つ変態な発言をした兄貴の頬を下から叩いた。でも兄貴は「痛いなぁ」と頬を摩りながらまた笑顔になっている。なんで笑顔なんだよ…
「じゃ、行こうか」
「はぁ?どこに…わっ!!!!」
テーブルの上にあった手帳をポンと俺の腹の上に置かれ、横座りのまま勢いよく持ち上げられる。
「お、おい!何する気だ!?」
「えっ?床だから良守の布団に行くんじゃないか」
「だーかーら『とこ』じゃなくて『ゆか』だっての!!」
俺の話なんか無視をし兄貴はそそくさと俺の部屋へと向かう。
「きしむベットの上で〜♪」
「きしまねぇーしベットじゃねぇ!!話を聞け!!」
「シーンーグールベ、エットの〜♪」
「だからベットじゃねっつーの!!いい加減おろせこのバカ兄貴!!」
《バチン!!》
あまりにも人の話を聞かないし自分勝手な行動(いつもだけど)に頭にきてまた頬をビンタした。
「あははー痛いなぁー」
「喜ぶなぁぁぁぁーーーー!!!!!!」
叩かれても叩かれても「痛い」とは言葉ばかりで逆に嬉しがる兄貴…
だれか変態(コイツ)を止めてくれ…
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にょたよちでも変態兄貴。ただビンタをよちにさせたかったからにょたにしてみました。
男だとグーだから…一殴られても殴られても喜ぶまっさんはM中のM!!どM!!
まだ続きますが、危ないくらい変態なのでお気をつけて…