”幼なじみ”が”恋人”に変わる時

□【第四話】嫉妬
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――――

でも幼なじみの壁は高く厚く…
越えるのは困難だ。



『はぁ………
教室戻ろ』



きっともう終わってるよね










元「ももれな…やっと来たか〜」



元晴はさっきと同じ位置にいた。



もう七美は教室にはいなかった。



『ごめんごめ〜んっ
先生の話長くってさ〜』



嘘。
先生の話なんてすぐ終わった。



元「ふ〜ん…まぁいいや。早く帰ろうぜ」



『…うん』



きっと七美とはつき合わないって事だよね…



良かったと安心する自分がいる。



七美…ごめんね。












『私いちごパフェにしよ〜♪』



今日は旭中の友達とファミレスで集まっている。



女子「これおいしーよーvV」



元「サンキュー」



そして元晴は隣にいる元クラスメイトの女の子といちゃいちゃ(?)している。
……まったくコイツは人の気も知らないでっ(`^´)



竹「あー
ちょっとつめてくんない?」



『あ、匡史
今日は来たんだっ

あれ?七美に水ちん!』



水「あ、ももれなちゃん!」



七「………」



『…七美?どうかした?』



七「Σえっ
あ、ううんっなんでもないっ」



『?そう?』








女子「ねーねー
山本有里と同じクラスなんだって?」



ん?
なんで有里の話?



七「あ うん」



女子「すんごい暗いヤツでムカつくでしょ?」



……っ!!



女子A「姉とは全然似てないよね」



女子B「愛想ないうえにブー…」



女子「あれ絶対コンプレックスでヒネてるよね」



女子「小さい頃からきっと比べられたりしてさあ」



『ちょっ「そういう言い方はないんじゃない?」…七美』



女子「えー…?何が」



七美「何も知らないくせに表面的なことだけ見て
どうのこうの言うのやめなよ」



女子「…はあ?
あたしら中学3年間一緒のクラスで
少なくともあんたよりはあのコのこと知ってると思うけど?」



七「へえ
3年間もつき合いあってそういう言い方しかできないんだ」



女子「なんにも知らないくせに
あのコなんかねえ
伝言もちゃんと伝えないで
だから元晴と奈々さんがケンカになって
もしケンカしてなかったら
あの夏休みだって一緒に過ごすはずで
そしたらあんなことだって起こら…『やめてよっ



私の大きな声で周りは急に静まった。



『こーゆーとこで
話す話じゃないでしょ?』



私は怒りを抑えて話す。



女子「…ご ごめん」



元「ふっふふふはは
なんでみんなシリアスになってんの?はは」



『…元晴』



元「あ、オレのせい?
奈々さんの悪口言うヤツは許さねーぞ?
え?山本妹?
あいつはね…うん。
あいつはあいつでいーやつなんだ
見かけほどいじわるじゃないんだぜ?

それと
高橋ナナ。ホームルームじゃねんだから仕切るな
うぜえ」



バコッ



元「…てっ」



七美「しねっばか」



『七美っ』



元「………」



私は走り去る七美に声をかけるが七美は振り返りはしない。
一度元晴の方を見てから
私も七美を追う。





『七美っ』



七「…ももれなちゃん」



『ごめんね…嫌な思いさせちゃって…』



七「ううん
ももれなちゃんが謝ること無いよっ」



『ありがとう』



七「え?」



『有里のこと。』



七「あ、ううん
あたし、ただのクラスメイトのくせにでしゃばっちゃったかな」



『そんなことないよっ
七美の言うとおり…
3年間も同じクラスでもあーゆう見方しか出来ない人はたくさんいるから…
七美はちゃんと分かっててくれて…私嬉しいよ!』



七「ももれなちゃんは…山本さんと仲良かったんだよね…?」



『う〜ん…私はそう思ってるよ(笑)』



七「えー何それ(笑)…あ。」



『え?…元晴』



七美の向いてる方向を振り返ると向こうから歩いてくる元晴がいた。



元「サイフ」



元晴は七美のサイフらしき物を渡そうとして
ひょいと自分の方に手を戻す。



元「オレ女にしねって言われたの初めて」



七「……あんたはどーせ
奈々さん……とかしか見えてないんだ」



元「………」



『七美……』



奈々さん「とか」って…
どういう意味だろう…









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