草摩家のくまサン
□【第三話】友情
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『あっ、それ?綺麗な人でしょ〜?』
由「ももれな…もしかしてこの人って…」
『うん……私を育ててくれた女性………その写真の人がね♪』
透「あ…そうだったんですか…」
少し沈黙が続く………。
『そんなしんみりしないでよ!私は大丈夫だから!』
由「うん…ももれなが大丈夫なら良いんだけど…」
―ピンポーン―
由「あれ?誰か来たみたいだ…出てくる」
夾「俺も下行ってっから」
透「はい!」
『うん』
由希と夾がももれなの部屋(紫呉家の空き部屋)から出ていくと少し間をおいて透が話始めた。
透「私も…数ヶ月前に母を交通事故で亡くしたんです…父は風邪を拗らせて私が幼い頃に亡くなって……」
『え!?』
透の口から予想外の言葉が出てきたため、ももれなは目を見開いた。
透「その後、祖父の家に引き取られたんですが…改築工事をする事になって、一人でテント暮らしをしてたんです」
『……』
ももれなは黙って透の話を聞き続けた。
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