薄桜鬼short

□しもやけ
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『あ〜かゆかゆっ、かゆいよ〜』

しんしんと雪が降る冬の夜
新撰組屯所の一室では、この静かな夜には少しばかり興ざめな女の声が響く


沖田「ちょっと、凛ちゃん、さっきからうるさいんだけど」


『だってかゆいんだもん、』

沖田「うわ、なにそれ!真っ赤じゃない」

『しもやけだよぉ、さっき平助くんと原田さんと永倉さんと雪合戦やったらなっちゃった‥』

雪が積もったから雪合戦でもやろうと声をかけてもらったので夕方近くに屯所の庭で雪合戦をして遊んだのだ。


沖田「はあ‥君って本当に子供みたいだよね」

『なっ!そんなことないもん!!』

沖田「ほら、そうやってすぐにむきになる所。子供にしか見えないなあ」

得意の意地悪な笑顔を見せながらこっちを覗いてくる

『でも、総司だって雪が降ったら嬉しいでしょ?』

沖田「え〜僕は嫌だよ。寒いし、歩きにくいし、動きたくない」

『なんか醒めてるね‥』


そういいながらも足をガシガシ掻く

痒くて痒くてたまったもんじゃない
永倉さんなんかは私より必死にやっていたし、大丈夫だろうか

沖田「ちょっと足見せて」

そう言ってぐいっと足を引っ張る総司

沖田「うわあ、ほんとに痒そうだね」

真っ赤に腫れた私の足を見て呟く

『だからさっきからそう言ってるじゃん』

沖田「なんか今日凛ちゃん生意気だなあ、せっかく僕が足を揉んであげようと思ったのに」

『総司ってば優しい!だあいすき!!』

正直総司がそんなことをしてくれるとは思わなかったので驚きだ

まあ、なんだかんだ言って総司は私が大好きでしょうがないんだよな。ふふふ

沖田「‥なんか今変なこと考えてたでしょ」

『‥‥‥』











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