High Time
□なんでこんなに馬鹿なんだろう
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「もう嫌だこの馬鹿!しね!」
「あぁ?どこが馬鹿なんだよ言ってみろ、たこ女」
「その鬼太郎ヘアの時点で痛いんだよ!しね!」
「これは不可抗力だ!」
「不可抗力の意味、もっかい辞書で調べてこい!だからいつまでたっても晋ちゃんはアホなんだよ!しね!」
「お前、もう一回死ねって言ってみろ。殺すからな」
「しね!」
そう言った途端、晋ちゃんは絶望的な顔をしてうずくまってしまった。ちょっとちょっと晋ちゃんどうしたの。おきてよおきてよ。
「そうか…お前ぇの気持ちは十分に分かったよ」
「え、ちょっとどうしたの晋ちゃん」
「お前ぇ、俺もう一回死ねって言ったら殺すって言ったよな。なのに死ねって言ったよな」
「うん」
「俺に殺されてもいいぐらい、お前ぇは俺の事が嫌いなのか」
晋ちゃんがわずかに震えている。どうしよう、このあほ男泣いている。
「殺してなんかやらねえよ。殺してなんかやらねえから早くどっか行っちまえよ」
「晋ちゃん…」
気持ち悪い。
別に泣いてないから
(さすがに放置してたらかわいそうになってきて、晋ちゃんのほっぺにちょっとチュウしてあげたら「お前ぇは本当に俺にべた惚れだな」と誇らしげな顔で言うので、まじでしんでほしいと思った)