転んだ痕が痛くて涙が出そうになった。でもこの部屋からする臭いにまた涙が出そうになった。
「なんだ、その泣きそうな顔は」
「ごめんなさい」
「貴様は何に謝っているんだ。ほら、足を出せ」
スネイプ先生の地下室は暗いし、湿ってるし、先生が怖いし、もう嫌だ。
「もう、帰りたいです」
「聞こえん」
すごく気持ち悪い色をした薬品が私の足に塗りたくられる。塗られた場所がひりひりする。思わず傷口に手を伸ばしそうになったら、その手を先生に叩かれた。
「触るな」
「痛い」
今度は叩かれた手が痛い。じんじんする。足はひりひりする。本当にちょっぴり涙が出てしまった。眉間に皺を寄せながら先生はそれを拭ってくれた。ちょっとやさしい先生が私は好き。
「先生」
「何だ」
「キスして良いよ」
見た目どおりのねっとりした先生のキスが、私はもっと好き。
スウィート
ラブミー
テンダー