お話の国

□村田へ
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親友とすべてを分かち合う事ができたらどんなに幸せだろう?

なぁ村田。おまえってさ、なんでそんなに人付き合い良いわけ?
サッカーファンのくせして、いっつもおれと野球観戦したり草野球チームのマネージャしたり野球三昧だ。まあ、おれのわがままで巻き込んだようなもんだけど?
それにおれの勉強まで見てくれるし。

なんかこうやって考えるとさ、おれって村田に何ができるんだろ?って思うな。おれ、村田にすごく感謝してるんだ。いつも変なテンションでわけのわかんない事言ってると思ったら、いきなり真面目な顔して語りかけてくる。あっちの世界でのおれに対する助言に聞こえるようなそんな言葉。
村田が知るはずのないような事なのに。
そう、おれは村田にまだ言ってない事があるんだ。
こっちの世界に戻ってくると、たまにおれは夢を見ていたんじゃないかって疑ってしまう。
いつも胸にある青のペンダントが、現実だって教えてくれるけど…どうしてもこの不安は拭えないんだ。
第一、誰も信じるわけないだろ?いきなりそんな事言われてさ。頭おかしくなったんじゃねえの?みたいな。
そう考えると言えない…村田がおれから離れていくんじゃないかって思うと、とても無理だ。
おれはおまえの事好きだよ?一生のダチだと思ってる!だから言えなぃ…
本当は言いたくて仕方ない。こう言いたいんだ。

脳筋族な俺ですが、実は魔王なんです!

大好きな親友と秘密を分かち合えたらどんなにすばらしいだろう?

何も隠さなくて良い。
いつか…いつかそんな日が来るとしたらおれはとても幸せ者だ。
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