めいん1

□赤い星 君の空
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夜空に星。

幾千もの、まばゆい光。

それはキレイすぎて

オレには見る価値もない。

そう思ってた。





―――赤い星 キミの空






『隊長、大丈夫ですか?』

同じ隊員である部下がオレの肩に触れた。

「・・・大した事ない。他の奴らは・・・。」

絶望的、だった。

オレの一瞬の油断が、仲間の命を奪った。


何が、天才だ?

仲間の命ひとつ、守れないくせに。



捕らえた敵国の忍が前触れなく自爆した。

一番オレの近くにいたコイツだけが、瞬時に気付いて合図をした。が、他の奴らは・・・。

戦乱の中、後輩や部下たちが死んでいくのを何度も見てきた。

何度も、何度も。

オレの腕の中で死んだ奴もいた。

戦いに慣れたとしても

どうしてもこれだけは、慣れるなんてことはできないんだ。



『・・・長、隊長、』


オレは 何も守れない。


『カカシ先輩!!』


突然名前を呼ばれて我に返った。

オレの肩にギリ、と指を食い込ませてる後輩の、面の奥を見つめた。


『しっかりして下さい。まだ、終わってません。私と・・・あなたが生きてますから。』

そうだ、

オレと、お前がいる。

取り乱した心が落ち着いた頃、肩にあった指の力が緩んだ。

「ありがと、な。」

つぶやいて立ち上がる。

いえ、とだけ返事をした彼女も同時に立った。

まだ、終わってない


「行くぞ、ついて来い。」

『はい!』




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