ぶん

□記憶を辿れば君が〈3〉
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じょーだんじゃナイ!










―記憶を辿れば君が―










「よー、カカシ。」


廊下の反対側から大柄な熊みたいな男がカカシに向かって手を上げて挨拶した。


「…何ニヤニヤしてんの、アスマ。」

この顔は絶対何か企んでいる時、とカカシは思った。
イヤな予感がして思わず手前で立ち止まる。

こまま踵を返して戻ろうか、と考えているとアスマがどんどん近付いてきて、肩をガッシリと掴まれる。

(熊に捕獲サレタ…。)


「男とスキンシップしても楽しくなーいヨ。」


露骨に顔に出してそう言ってやる。


「まあまあ、ちょっと顔貸せよ。」


ぐい、と肩ごと上忍待機所へ連れていかれる。
そこはすでに疎らに上忍達が座っていて、よく見るとなぜか特別上忍、中忍のヤツラが混ざっている。

ナニしてんの、こいつら…。暇人?

カカシが部屋に入ると部屋にいた男達数人が、ちらりと入り口の方を見た。
その視線によからぬものを感じて思わず足止まる。

しかし、アスマに無理やり空いてる席に座らされて仕方なく腰を降ろした。
ふわ、と欠伸をすると背もたれに体を預ける。
最近寝不足が続いている。毎晩、任務とは別に夜更かしをしてるカラと自分ではわかっているが。
どーにも止められずにいた。


「デ、何なの、用事?」


早くしてヨと促す。これからニナを探して(たぶん受付カナ)コッソリと眺めようと思っていた矢先、アスマに拉致られたのだ。


「まあ、単刀直入に言わせてもらうとよ…。今日の飲み会、お前も来るよな?」


ハァ?とカカシは渋い顔で聞き返す。
アスマはプカーと煙草の煙を吐き出して、カカシの方をチラとだけ見た。

そーいえば、確か今日は新歓の飲み会があった気がする。忘れてた。
アスマに質問されたのにも関わらず、
ニナは来るよナー、オレも行かなきゃと考える。
ウン、と頷くとアスマに向き直った。


「それがナニ?いつもそんなこと聞かないでショ。」


半分しか開いてない目で隣の髭面をジトリと睨む。
するとアスマはでかい体をこれでもか、と言わんばかりに乗り出して顔を近付けてきた。

な、ナニ?




「お前、特別上忍のニナって子と知り合いなんだって?」



廊下での嫌な予感は的中しているようだ。




(そーきたか。)
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