negima SS
□7番のキャプテン
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3年生の夏
それは部活の引退の時期でもある
ここ、麻帆良学園にあってもそれは例外ではなく、
今年も、その時期が訪れようとしていた−
『7番のキャプテン』
「ファイトー!!」
暑い、熱い体育館の中、裕奈は声を出した
広い麻帆良の体育館にあっても夏だけに熱がこもっていた
―いや、夏のせいだけではない
明日にひかえる3年生の引退試合のせいでバスケ部の周りはとりわけ熱気に満ち溢れていた
「練習終了!集合して!」
バスケ部キャプテンの声が響き、バスケ部員たちは集合する
「しめる前に明日の試合の確認をしておくね。
ユニフォームを渡すから順番にとりに来て!」
3年生3人がユニフォームを受け取り、裕奈の名前が呼ばれる
「裕奈、7番ね」
「はい!」
裕奈はユニフォームを受けとり、元の位置へ戻る
―3年生の先輩とつながる番号、というのがなんだか嬉しかった
全員に渡し終えたのを見計らってキャプテンが口を開く
「明日は朝9時にこの体育館に集合!
では、解散!みんな、明日はあばれるよ!」
「「おーー!」」
部員たちはそれぞれ散り散りに解散していく
裕奈も帰ろうとした時、キャプテンに呼び止められた
「裕奈!」
「はい?」
「明日もよろしく!…がんばろう!!」
「…はい!」
その言葉が嬉しくて裕奈は思い切りうなずく
先輩たちにとって、最高の舞台にしたい、裕奈はそう思った