短編
□Visitor
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「んっふ…ぅ、や……っやめろ!オレにはもうそんなつもりはない!」
強く押し返したつもりが男の唇を引きはがした程度でしかなかった。すぐさま男はオレの首筋に吸い付き、鎖骨に舌を這わせる。それだけで反応してしまう身体に男は気をよくしたのか、着物の合わせを開けさせて胸を撫で回し始めた。外気に触れて既に勃ち上がった胸の突起。指先でくりくりとこね回されれば声はすぐさま色を含み、オレは男を押し返そうとしていた手で自らの口を塞いだ。
「んっぁ…っく、やめ…っ」
「身体は忘れてないみたいだな、むしろ悦んでるぜ」
「そ…んな、わけ…っな…んんっぁ…ふぅ、くそっ…たれ」
「減らず口は相変わらずだな」
「っ…うぁああっ?!」
いきなり甘噛みされてびくりと身体が跳ねた。じくじくとした痛みにすっかり麻痺したそこをねっとりと舐め上げられれば声は止まない。夜の静寂に自分の声だけが響く。口元を手で覆ってももう抑えられなかった。
「ぁ、くっ…んっんんっんああ」
「下の方も限界なんだろ、全くお前は昔と全然変わってないな。センゴク」
「はっ…お前、の…その…さいっあく、なっ性格も…っひぅ…ぁ!!」
下着を引き下ろされていきなりくわえられ、一際大きな声があがる。上肢の着物はもはやようやっと肩に掛かっている状態、下肢にいたっては足は愚かほぼ露だった。