短編

□Visitor
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※センゴクさんの過去捏造、モブキャラに過去同僚登場、色んな人に身体を開いてまでスクープを追っていたビッチ気味なセンゴクさん注意





森の中、逃げる自分は一体何を恐れているのだろう。追ってくる彼か、はたまた…自尊心に欠けたかつての自分か。

「っうぁ!?………あーらら、捕まっちゃった。どうしようか」
「昔は一緒に働いた仲だろ。逃げるなんて寂しいことするなよ」

肩を掴まれ、木に叩きつけられた身体。決してもう若くはない身体は軋み酷く痛む背中に息が詰まりそうだ。目の前の男はかつての同僚。スクープを追うことに必死だった自分は同僚だろうが後輩だろうが上司であろうが誰彼構わず身体を開く最低な記者だった。当時から何を勘違いしたのかさらに深い関係を迫るようなやつはいたがまさかこんな辺境の田舎町まで追ってくるとは…。

「で…何をしに来たんだ?」
「お前がこんな田舎で休暇とってるって聞いてな、そろそろ男が恋しくなった頃だろうと思ってわざわざ来てやったんだ」
「要らぬ世話ってやつだな。わざわざご苦労なことで…っんん」

ここから逃げ出す方法を考えていたオレに男はいきなり口づけた。舌が咥内を蹂躙し、否応なしにオレの口から声が漏れる。このままじゃだめだと頭では分かっている。それなのに蘇る疼きにオレは男の手を押し返すことは出来なかった。
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