Honey*Rabbit
□目は口ほどにものを言う
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視点:入江一葉
わたしは部屋に着くと、明かりを付けて中に入った。
コーチさんから聞いていた通り、兄さん達の3人部屋とはやっぱり違く、10畳ほどの大きさに、寝心地の良さそうなベッドが1つ。
その他にも棚や小さめのクローゼットや机があり、角を曲がり奥に入ってみると、右には小さなIHコンロや冷蔵庫、左の部屋にはユニットバスやトイレもついていた。
(何て言うか……合宿というよりは旅行に着たみたいな気分になるかも)
ふと目に止まった棚の上に置いてあるデジタル時計を見ると、時刻は午後の7時を告げていた。
夕食まで時間が少しある為、わたしは鞄のチャックを開け、詰めておいた荷物を整理しようと取り出した。
*****
『よし……っ』
ざっと荷物整理をし終えると、時刻は30分ほど経っていたようだ。
そろそろレストランに行こうかな。
わたしはそう思うと部屋の電気を消して廊下に出た。