僕たちのお姫様
□#1 Scene1
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春もうらら 桜は満開ー。
桜吹雪が舞い上がるというより
砂ぼこりの舞う春は
育ち盛りの少年たちにとって
少しも腹の足しにならない。
要「あー風強ぇー。ったく、誰だよ屋上で弁当食おうなんて言い出したのは」
要がかったるそうに言い
春「えーだって天気いいのに教室じゃ勿体無いじゃないですか」
と、春が笑顔で言う。
春「ボクのサンドイッチから好きなのとってくださいよ」
砂まみれになるおかずに文句を言う要に春が差し出す。
悠「要なんかに必要ないよ 春。ちゃんと自分で食べなさい」
祐「要ボンボンでしょ。おかずの一つ二つで何さわいでんの」
要「いちいちつっかかってくんな 双子」
要は文句を言いつつも何だかんだ付き合っている。
ボクらは穂稀高校の2年生になった。
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