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□また来たぞ敵
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「…うしっ!とうちゃーくっ!!」
「まだ完治じゃないんだぞ、少しは落ち着け。」
「大丈夫大丈夫!レオのおかげである程度通り越してほぼ完治したんだから!
それに今から報酬をもらうんだよ?テンション上がるに決まってんじゃん!」
私はその場で飛び跳ね、元気だって事を目一杯体で表現する。
が、レオはしかめっ面のまま、私を見ていた。
「本当に大丈夫だよ?ほら、風の結界のおかげであれ以降面倒な魔物との戦いは避けられたし、傷もあらかた回復したし…。
レオのおかげで、私は今元気でいられるんだから、ほらほら元気出して!」
背中を思いっきり叩くと、レオは小さく微笑んで見せた。
「……解った。だが無茶はしてくれるなよ」
「もちろん!自ら死にに行くような事はしないよ!」
私は微笑んで、後少しあるトリーニシティまでの道を進んで行った。
「…へっ?金貨120枚?待って待って、約束は金貨100枚なはずじゃんね?」
私がそう言うと、領主様…もといカムチャッカは、にこりと笑った。
…ん、気持ち悪いな。
「いやあ、実はフロー殿が倒して来たと言う魔物なんだが…近頃原因不明の大量発生が原因でな、報酬に上乗せしたって事で…」
「…ああ、そゆこと。じゃあいいんだ!
じゃあ約束の金貨100枚と、上乗せ報酬の金貨20枚は頂くわね!」
言って私は、金貨を袋にしまった。
「…あ、そだ。他に特に無いんなら、私はもう次の街に行こうと思うんだけど、大丈夫?」
「…ああ、はい。問題はありません。
では、良い旅を。」
領主はにこりと微笑んで、私達を門まで送り出した。