赤の祓魔師
□赤の祓魔師・6
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―もう朝だよ?起きないの??―
『もうちょっとだけ寝かせてよ…』
―お寝坊さんだね。まるでアタシみたい―
『そうなの…?』
―アタシも朝は苦手なんだよ。だって布団が暖かいんだもん―
『あ、それわかる。布団の魔力だよなー』
―まあそれでいつも弟にたたき起されるんだな〜―
『弟いるんだ』
―暴れん坊でどうしようもない弟なんだなこれが…まあそこが可愛いんだけどもよ―
『いいなぁ〜アタシは兄貴しかいない。あ、最近父さんができたんだった!!』
―お父さんって作れるものなの?―
『違うよ。アタシの後見人。"父さん"って呼んでもいい?って聞いたらいいよって言ってくれたんだ。父さんにとっては小生意気なガキの我がままに付き合ってやってる程度だろうけど…アタシにとってはそれがすげー幸せなんだ!!父さんいなかったから』
―そうなんだ。アタシにはちゃーんと父上がいるよ!そりゃおっかないんだ!!母さんは見たことないけどちゃんといたらしい。弟もいっぱいいるんだ―
『弟かぁ…いいなあ……まあ弟っぽいのはいるけどさ』
―どんな子なの?―
『本当は父さんの弟にあたるんだけどさ、なんつーか甘えん坊で無表情で何考えてるかわかんないんだ』
―アタシの弟もそんな感じよww―
『へぇ〜そうなんだ。…ところで貴方はどこにいるんだ?というか誰なんだよ??真っ暗で何も見えやしねぇ』
―うーん…なんて言うか…"有"と"無"の境界線みたいなところ?アンタの意識の中のね―
『よくわかんないや…』
―わからなくてもいいよ。いつかわかるから―
『それはいつ?』
―運命の日―
『………………夢…か……』