赤の祓魔師
□赤の祓魔師・2
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ピエロのような格好をした男はパスポートを見つめていた
「神埼ノア…どこかで見たと思ったら…………神埼レイオの妹でしたか…」
男は立ちあがり隣の部屋へと向かう
ガチャッ
「様子はどうだ?アマイモン」
とんがり頭の弟に問いかける
「・・・」
弟は返事もせず、先ほど落ちてきたという少女の胸元を見つめている
もちろんシャツのボタンは留めてない
「アマイモン!!レディの体をまじまじと眺めるんじゃありません!!紳士たるものそれくr「兄上、この人まだ傷があります」
アマイモンは少女の胸元を指差す
「これは…?」
確かに傷があった
十字の形をした傷が…
「これは治さなくていいんですか?」
「これは古傷だろう。治さなくても問題ない」
「そうですか」
「とにかく、早くボタン留めてあげなさい」
「はーい」
「(コイツには常識がないのか…父上はいったい何をこいつに教えてきたんだか…)」
「兄上ー」
「今度はなんだ?」
「ボタンが止められません。」
「ボタンの止め方も知らないのかお前は」
「いいえ、胸がデカくて」
「ブハッ(吹)」
「兄上?」
「もういい、布団かけておいてあげなさい」
「はい兄上」
「(コイツ本当に私の弟だろうか…まったく紳士じゃない…)」
「いえ、どう頑張っても僕は兄上の弟です」
「(心読みやがる!!)」
「読んでません」
「読んでるでしょう!!」
「読んでませんよ。じゃあおやすみなさい」
アマイモンは部屋から出て行った
「まったく…あの愚弟は…」
そして先ほどの少女のもとに近づいてみる
「…この十字傷どこかで…」