赤の祓魔師
□赤の祓魔師
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気がつくとアタシの左肩から血が流れていた…
振り向くとアタシを刺したであろう男がそこに立っていた。そしてこの世のものとは思えぬ声でしゃべりかけてきた
「お前が悪いんだよ。今頃になって出てきやがるとは…俺にとってお前の存在は不都合なんだ。死んでくれ」
もうわけがわからない
男は爪の伸びた手を振り上げた
『(もう死ぬのか…わけがわからない)』
アタシは死を覚悟して目を閉じた
が、いつになっても痛みはない
恐る恐る目をあけると兄が目の前に
アタシの壁となって…
その男の攻撃を受けていた
『レイ兄さん!!』
「ノア…逃げるんだ…お前は生きなきゃいけない…頼む…」
『兄さんはどうするの?!』
「俺はお前を守るために残るよ。ノア、お前は今すぐ飛行機から飛び降りろ。」
『何を言って…』
「南の守護神よ。汝、人間にその加護を与えたまえ」
兄は再びあの小さな紙切れに血をつけてとなえた
すると今度は小さな赤い鳥が出てきた
「仔朱雀…妹を安全な場所に運んでくれ」
【わかった!!】
『え、ちょっ…待ってよ兄さん!!わけが…』
言い終える前に小さな赤い鳥がアタシをつかんで外へと飛び出した
『兄さん!!』
「生きるんだノア!!」