混合
□オレンジの翼
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ディーノside
「ボスー。俺ら絶対リボーンさんに暇人だと思われてますぜ」
「いーじゃねーか。仕事も片付いたんだしよ。たまには弟分の様子ぐらいみねーとな」
リボーンにツナを鍛えるからと急に呼び出され、ツナの家に俺らは向かっていた。
ま、実際仕事も片付いたとこでヒマだったしいいんだけどな。
ツナやツナの仲間の事を考えているとロマーリオが声を荒げた。
「ボスっ! あれ!」
「ん? どうしたってツナ!?」
俺は慌て駆け寄りツナを抱き起こすが意識はなく、呼吸は乱れていた。
それに体も熱っぽい。周りの様子を見れば戦いがあったのか、血痕があちこち残っていた。だったらこの熱っぽさと息の乱れは毒からきているとわかった。
「一体何が……」
ロマーリオの呟きと同じ事を思ったが今はツナだ。
「それは後だ! ロマーリオはすぐ、他の奴にシャマルを探させろ! オレとお前でツナを家に運ぶぞ!」
「はい」
俺はツナを背負い、近くにあったツナのかばんと他にもあったかばん二つを拾い、行動した。
俺の指示に従い、ロマーリオは別の部下に簡単な説明をさせ、その後ツナの家に向かった。
ツナの家につき、奈々さんには無理があったがロマーリオに理由をごまかしてもらい、ツナの部屋にすぐにあがりベッドに寝かせた。
そこにはいるはずのリボーンが見当たらなかった。
「とりあえずシャマルが来るまでの辛抱だ……。死ぬなよ……ツナ……!」
ツナの手を握りながら、聞こえてないとわかっていながらも声をかけた。
すると部屋のドアが開く音がしたため顔を向けるとシャマルとリボーン、ロマーリオが立っていた。
「男はみねーって言ったはずだが……」
「何があったんだ?」
リボーンがツナの枕元の近くに立ち、聞いてきた。
「わからねー。俺が見つけたときはこの状態だった」
「そうか……おい、シャマル。今は緊急事態だ。治せ」
「はぁ……。仕方ねーなー。こいつを死なせたらギャンギャンうるせー奴がいるからな」
シャマルが言った奴がすぐに誰かわかった。恐らく獄寺隼人だろう。
そしてシャマルはトライデント・モスキートでツナの毒を中和し、その後怪我の手当もしてくれた。
ツナは乱れていた呼吸も整い、心なしか顔色も少しだけ良くなっていた。
「明日か明後日には目ー覚ますだろ。さて、俺は可愛い子ちゃんたちとデートでもしてくるか」
そういいながら部屋を出ようとしたシャマルに俺は礼を言うと、振り向かず手を振りながら去って行った。
シャマルが出てすぐにリボーンは聞いてきた。
「ツナが倒れてた場所に何があったか詳しく説明しろ」
「ああ」
そして俺はリボーンが言ったように、詳しく説明した。