混合
□オレンジの翼
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しかし倒しても空間が何度も裂け、キリがなく敵達は三人を襲う。
「くそっ。キリがねー!」
いくら未来等で死闘を繰り広げてきた三人でも、体力がなくなってくる。そのため一瞬の隙が獄寺に生まれてしまった。
「しまっ――!」
「獄寺っ!」
それにいち早く気づいたツナは獄寺と敵の間に入った。だがナッツを出し、マントにする時間がなく攻撃をまともに喰らう。
「……っ」
「十代目!」
「ツナ!」
ツナはすぐに反撃し相手を倒すが体に力が入らずその場で崩れた。
「ツナ! 大丈夫か!」
山本がツナを抱えたが、ツナは気絶し息が荒く山本の声には答えなかった。
(十代目がこんな傷で倒れるわけねー。なのになんでだ……。まさかっ……)
「山本! 十代目をあんまり動かすんじゃねー! 奴ら、たぶん武器に毒を塗ってやがる!」
「なっ!?」
山本はすぐにツナをその場に寝かし、襲ってくる敵達を蹴散らす。
だがツナを守りながらのため、二人は思うように動けずそれがアダとなった。
「ガハッ」
「山もっ――!」
二人は気絶させられ、敵はそのまま二人を担ぎ連れて行こうとする。だがそれを止める者がいた。
「二人を、かえ……せっ……!」
それは先程の攻撃で意識を失ったツナだった。
一旦意識を失ったツナだったが、目を覚ますと二人が連れて行かれようとしていたため止めようとする。
だが体は思うように動かず再びその場に崩れ落ちてしまう。
「く……そ……っ」
(獄寺君……山本……! くっ、そ……絶対に……っ)
敵はツナが再び倒れたのを見ると、留めは刺さずに出てきた時のように空間の裂け目に二人を連れて消える。
ツナは追いかけられない事に悔しく思いながら再び意識を手放してしまう。