short

□これが幸せ
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「ウボォーの背中って大きいよね」


毛布に包まってテレビを見ているウボォーギンの背中を、私は後ろのベッドに座って、見ていた。
あ?と言って、顔だけをこちらに向けた。
立ち上がって、ウボォーの隣に行き、座り直す。二人共、テレビに視線を移していた。
テレビの内容なんてつまらないもので、先程からどちらもくすりともしない。ウボォーはそんなテレビをずっと、ぼーっと見ていたのだ。
その雰囲気のまま、話を続けた。


「腕も、全部。私の全てを包み込んでくれそう」


「馬鹿。くれそう、じゃなくて包み込むぜ?」


そう言って後ろから、本当に包み込んでくれた。毛布で。ウボォーの体温と布に移った体温でとても温かい。
つまらないテレビをじっと、動かず見ていた理由も、今なら頷ける。正しくは見ていたのではなく、眺めていただけなのだろう。



そのまま二人でころんと横に寝転がった。カーペットの上とはいえ、やはり冷たい。
気のせいかもしれないが、テレビの音が少し遠ざかったような気がした。


「ウボォー」

「なんだ」

「好き」

「俺が」

「私が」

「俺を」

「私を」

「「好き」」

「「当たり前」」


息ピッタリだねって、二人して笑った。







end

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