ごちゃまぜ
□美少女vsクロロ
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男に困ったことなんかなかった。
あたしの周りにはいつも人がいた。
正しくは男の人がいた。
特別付き合っている訳でも、好きでもないやつも、いつもあたしをちやほやしていた。
それは、あたしが絶世の美女だからだ。
小さい頃から「ルイは可愛いね」「天使のようだ」「なんて美人なんだ」などと言われ続けてきた。
両親は鼻高々だったし、パパは特に兄弟の中でも甘やかして育ててくれたと思う。
周りの大人の反応、小学中学でのモテ方、女の嫉妬、全てあたしの容姿が良いからだと言うことは自負している。
そんなあたしがたった今、たった今。
「お前、自分が綺麗だと思ってんだろ。俺はな、そういう女、もう飽きてんだよ。女は綺麗なだけじゃダメなんだ」
こんなサイアクの言葉を投げつけられたのです。
「別にあたしはあんたに好かれようなんて思っちゃいないわよ。大体、いきなり現れて、なんなワケ?」
「確かに、特別お前に言うことでもなかったな」
はあ!?
「あたしは綺麗よ。あなたも綺麗だけどね」
「そうか、ありがとう」
これがクロロとの最初の会話だった。