今を生きる私

□14歳は子供体温
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クロロの玩具になりました。


空きの番号もないし、今の私は全然強くないから、これから鍛え上げられて、それから煮るなり焼くなりするのだそうです。
しかし、現時点ではクロロの玩具のようです。


そんな訳でただいま腕立て真っ最中なんです!




「腕立て100回に何分時間を費やしていると思うんだ。あと100回追加!」



「えー、鬼っ!鬼畜!!」


「文句言わずさっさとしろ」



毎日腕立て腹筋背筋スクワットをしている。クロロの監督下で。
一応蜘蛛の頭なのだろうに、暇なんだなあ。



因みに、念能力は使えるようだけど、今は基礎体力向上のためのトレーニングしかしていない。


元々体力に自信がなく、腕立て腹筋10回でへろへろになる私でも、トリップ特典として少しはマシに続けられるようになった。

しかし、元の体力が微量なだけにトリップ特典だとしても微々たる力にしかなっていない。現に腕立てを100回するのに1時間は有している。

へばらずに出来るのは元に比べると断然良いのだが、きついことには変わりない。
ここ毎日クロロが団長ではなく、鬼にしか見えないのも仕方がないだろう。
だから時折クロロを罵るのも仕方がない。勿論心の中で。



「あ、ルイ」


そう言って顔を覗かせたのは、シャルナークだった。朝、今日は仕事がないから本屋に行く、と言っていた。脇には緑屋書店とハンター文字で書いてある袋を挟んでいた。私は焦った。



今の私は鬼の形相をしているから見ないでくれ!!!


と言う切実な願いも届かず、シャルは大変そうだねと笑っただけだった。



「ルイ、お前は元からそんな顔だ。気にするな」


「なんで人の気持ち読むんだよ!!!」



あああ、汗だくで死にそうな顔して腕立てしているところをシャルに見られた。恥ずかしい!生きている内にもうないくらい恥ずかしい!!
いいか?体育で男女別々にするのは、好きな男の子にすごい顔してスポーツしてるの見せないためなんだよ!!!
あ、いや、別にシャルナークは好きなキャラだけど異性として好きな訳ではないぞ。うん。


「全部声に出てるよ」


「あれっ!?」


「ついでに言うと、寝起きの顔も相当酷いからね」


「だから毎朝あんなに顔近づけてんのか、爽やかな笑顔向けやがって」


「ちょっとお前らどういうことだ。説明しろ」
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