青春したいの!

□可愛い嘘つき先生との出会い
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「はぁ、はぁ」

「ここが、地学室。その奥が化学室。ちょうどこの真下が図書室になってるね、わかる?」

「え!?はぁ、はぁ、…この下が図書室?あれ?」

「さっき行ったよね?覚えてる?」

「…いや、あんまり…はぁ、はぁ」

「まあいいや。ちょっとずつ覚えていけばね。移動教室の時は俺と一緒に行こう?そしたら迷わずに済むし」


シャルナークに学校案内をしてもらって約30分。校舎内は全てまわったらしい。


…はやいだろ!?歩くのが早いんだよ…!いや、歩いてないほぼ走ってる!!少なくとも私は。



「よし、それならいいね。じゃあ俺は帰るよ。また明日」

「はぁ、はぁ、うん。ばいばい」

笑顔で手を振る彼。死にそうな顔で振り返す私。


「えっ!?待ってよ!出口どこだよ!!!!」


もう遅い。窓の外を見ると校門からシャルが出ていったのがわかる。

私が遅いんじゃない。シャルが早いんだ!!!!



腕時計で時間を確認。
母に買ってもらった、茶色のカジュアルな腕時計。安物だがすごく気に入ってる。


時刻は現在2時ちょうど。

今日は移動教室もなく、午前で学校が終わったからだ。


食事を持ってきていないため、急いで校内を案内してもらったが、いくらなんでもはやすぎだし、私を置いて帰るなよ…!!
私も腹減ったよ!


親切なのか不親切なのか全くわかりやしない。しかし、あの笑顔はどう見ても爽やか親切美少年だ。



ふふ、きっとシャルもお腹が空きすぎていたのね…。可愛いんだから…。



ぐぅぅぅぅぅぅるぅぅぅぅぅぅぅぅぅきゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ



「私もお腹が空いて死にそうだわ…」



シャルに案内はしてもらったけど、全く頭に入っていない。寧ろ疲労感だけ覚えたようなものだ。


「さて、どうしたものか」
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