メッセSS集

□恋は戦争シリーズ
1ページ/9ページ


タイトル「恋する男は弱い」

真夜中のウィングレーツ探偵事務所・・・その敷地内にある神社に彼等はいた。事務所の社長である黒獅子と切裂とおりゃんせが二人仲良く神社の社の中で酒を飲んでいるようだ。何本もワインやら日本酒の瓶が空になっているようだ。



「・・・なんで屋根裏の野郎はあんな奴を好きになったんでありマスか。最初の頃は表情もそんなに変わらなかったくせにあいつの前じゃあ・・・あぁ、もう本当に鋸鮫野郎を<小生>の世界に閉じ込めてやりたいでありマス」
「はいはい」
「それにしてもアーロンと屋根裏の仲を支持する奴がなんであんなに多いでありマスか。応援する前に同性の恋人だろうが!!誰かそこにツッコミをいれても良いものでありマシょう!?」
「そーだねー、それはお前も一緒でしょー?」

どうやら黒獅子が切裂とおりゃんせの愚痴を聞いているようだ・・・が、それにしては二人の体勢がおかしい。具体的に言えば切裂とおりゃんせが胡坐をかいている上に黒獅子が座っている。

切裂とおりゃんせは後ろから黒獅子に抱きつきながら愚痴を言っていたのである。だが、別に切裂とおりゃんせは酒に酔っているわけではなく、素面で黒獅子に抱きついていた。その上若干涙声である。


つまり、本気でへこんでいた。


対する黒獅子は酔わない程度にチビチビと飲んでいるようだが、なんだかんだで顔が赤くなっている。

「それに・・・屋根裏の行動制限魔法を解いてのでありマシょう?」
「うん」
「・・・<小生>を置いて、離れていくのが辛いでありマス」
「うん」
「・・・こんなに辛いのは初めてでありマス」
「うん」
「<小生>は、やはり柳田さんの言うとおりに百物語組に戻るほうがいいでありマシょうか?」
「・・・」
「・・・・・・屋根裏に振り向いて欲しいでありマス」
「・・・うん」

切裂とおりゃんせの弱音に返事をする黒獅子。返事を聞く限りでは適当な相槌と思うかもしれないが、酒を飲む手を休んでいた。

「・・・今日、ヤッてもいいでありマスか?」
「・・・あー、もういいよ、別に。そこまで弱音吐かれて無下に出来る奴は本当に外道になっちまうし」
「・・・屋根裏の、代わりだとしても?」
「あ”−・・・そういうのは経験上慣れてるし。なんだかんだで俺の本性知ってるのはお前を含めた数人しかいねぇから、かまわんよ。相手してやるかわりに俺の本性については黙っとけ」
「・・・約束するでありマス」

切裂とおりゃんせは黒獅子にそう答え、黒獅子の首元に舌を這わせた

「ん・・・あ、そうそう。この前の時と一緒であんまり服脱がすなよ」
「分かったでありマス」
「・・・ほら、着衣の方が色々と萌えるだろ?」
「・・・それについては<小生>も同意するでありマス」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ