メッセSS集

□BLメッセSS
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屋根裏の散歩者連載SS

inハデスの部屋

「お前ってイケメンっつーよりも女顔だよなー」
「?」
「え、自覚無し?」
「僕のこと、気にいってくれたの?」
「あん?」
「ねぇ、僕のうつくしい顔、好き?」
「・・・あー、違うな。」
「違うの?」
「顔だけが良くても、なぁ・・・」(ニヤニヤ笑い)
「なんで笑ってるんだい??」
「俺としてはもっと、こう、な?」
「??」

ガバァッ(押し倒し)

「えっ?」
「俺としては、色っぽく鳴いてくれる可愛い子が好みなんだけどな♪」
「やっ・・・はなして・・・」
「折角カワイイのによー、女の子の前しか現れないなんてもったいないだろ?」
「んっ・・・!」

バンッ(部屋に乗り込む人影)

「てめぇ、何やってんだ・・・あ”ぁ”?」
「<小生>達の目の黒いうちは手出しさせないでありマス」

「あれ・・・?」
「おまっ・・・とおりゃんせとバルモンドじゃねぇか!?なんでここn「ごっみーん、俺が教えた」
バルモンドと切裂とおりゃんせの背後からフラッ・・・と黒獅子が現れた。
「黒獅子てめぇ!!」
「すまんハデス・・・俺は・・・」
「『俺は?』」

「お前の幸せがっ・・・心の底から憎いんだっ・・・!!」

「てめぇはそれでも親友なのかっ!?」

***

タイトル「じゃふぁーさん の よいこ そうだんしつ」

「悩みがある?」

ジャファーの一言に、頷く屋根裏の散歩者。

「なんでワシにそんなことを?」

アグラバーの大臣である彼の脳内では疑問符ばかりが浮かんでいた。一応、同じ事務所に所属する同僚ではあったが、悩みを打ち明けられるほど彼とは親密な関係ではない(と、少なくともジャファーは考えている)
それに彼の出自を知っている為、ジャファー自身はなんだかんだで関わり合いを(なるべく)持たないようにしているのが現状である。
そんな彼が自分に対して悩みを打ち明けてくるなんて信じられないのだ。
最初は黒獅子の悪だくみに利用されているのかと勘繰ったが、様子を見るとそうではないらしい・・・
とりあえず、彼の話を聞くことにしたのだ。

「僕のこと、男として見てくれるから」

屋根裏の散歩者の訳の分からない返答に、思わず「は?」と間の抜けた言葉が零れるジャファー。
それはそうだ、いきなり【男と認識してくれるから相談しに来た】なんて発言を聞けば、誰だって驚くだろう。

「意味は良く分からんが・・・とにかく、どんな悩みだ?」

とにかく、ジャファーは彼の相談内容を聞くことにした。ここで下手に発言すれば襲いかかってくるかも知れないと判断したからだ。(一応、マレフィセントの一件&黒獅子の行動制限魔法を発動されているので、現在は”彼の趣味である”行為は出来ないが・・・念のため)

「最近、僕、みんなから男として見られてないみたい」

屋根裏の散歩者の発言に、ジャファーは固まった。
「・・・なんだ、一体・・・その、どういうことだ?」
恐る恐る尋ねてみる。

「事務所の社員が、女の子扱いしてくるんだ」
「・・・それで?」
「男として振る舞っても、男として扱ってくれない人が増えて・・・」
「・・・」
「なんだか、性別の違いを些細なこととして認識する人が多くなった」
「・・・」
「このあいだから、僕だけ大浴場から個室風呂になった」
「・・・」
「あと、看護婦の制服とか、女の子が着る服を着させられることも増えた」
「・・・っ!!」

屋根裏の発言に思わず思考停止状態に追い込まれそうになるジャファーだったが、ギリギリのところで踏みとどまった。

「・・・で、ワシのところに来たのか」
「うん」
「まぁ、女社員が少ないことも一つの要因だとは思うが・・・一番は貴様の容姿だろう」
「僕の、姿?」
「そうだ」
「僕の美しい顔のこと?」
「自分で自覚するな!・・・と言いたいが、十中八九・・・貴様の顔が原因だ」
「僕の顔が?」
「もちろんだ。特にあのウィングレーツにはむさ苦しい男ばかり・・・女がいたとしても外見及び性格に問題があるか、もしくは優秀すぎるボディガードがいる。と、なれば男であろうが恋愛対象として見れるなら・・・まぁ、見るだろう。」
「・・・」
「なんだ、どうしてワシの顔を見てくる?」
「君もむさ苦しい顔だよね?」
「それが相談しにきた態度かっ!?」
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