lazy fellow
□入学式
1ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
『広ーーーーーい』
あ、ども。
名前です。
お分かりの方もいると思いますが、
前回、扉を無事、通り抜けて出た先が
めっちゃ広い家だったんですよ!!
日本家屋って感じ。
庭も広いし家自体も相当大きい。
渡り廊下の先に別の建物あるし。
何なのここ!?
「お前、もう少しテンション上げれないのかよ」
おや。忘れてたよ神。
『心の中では異常なほどテンション上がってるんで大丈夫ッス。』
「へー」
自分から聞いたくせに興味なさそうだな。
人のこと言えないけど…
『そういえばさ、まだ自己紹介してないんだよね。
改めてよろしく。
苗字名前です。』
「あー、そうだったな。
俺は……雅哉で。」
『適当だなオイ。ま、いいけど。』
「うまいこと要望は叶えられたみたいだな」
それまでまじまじと私を見ていた雅哉が
満足そうにつぶやいた。
……………要望
『おっ』
容姿を変えてくれって言ったもんな。
家に驚きすぎて忘れてたよ。
場所わかんないけど
洗面所がありそうな方向にダッシュ!
しようかと思ったけど
面倒だし、歩いて探そう。
走ってて通り過ぎたりしたら嫌だし。
案外すぐ近くにあった。
鏡の前に立って自分を見て、あらビックリ。
『不良!?』
目つき悪ッッ
髪も紫がかっててなんか恐いし。
確かに男装似合いそうだし美形だけども…
友達作るの大変そう。
でも、ま、そん時はそん時で考えるか
一旦居間で落ち着いて今後の予定の確認。
なんでも、中学１年生から始まるらしい。
明後日が入学式。
雅哉も父兄ってことで一緒に行くことになった。
一緒に行くのは仕方ないとして、
こいつあれだよ。
頭、赤メッシュ入ってんだよ。
俺も見た目素行悪そうなのに
保護者が赤メッシュってどうなの？
ちなみに、俺は白石や謙也たちと同学年だ。
…男装するから一人称を《俺》にしてみたんだけど
思ったほど違和感ないというか、
うん。自然だ。
誰か知ってる人とクラス一緒になったりしないかな…
個人的に、謙也が大好きだから
謙也希望なんだけど、
違うクラスだったとしても
観察くらいいくらでも出来るし。
…ストーカーではないからね。
可愛い生き物がいたら
つい目で追ってしまうのは人間の性だよ。