神の使徒


□第一章
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ガチャ


「連れて来ました。」


「ご苦労様。」


中へ入るとそこには見知らぬ同い年ぐらいの男女がいた。


『………』


「貴方が神田劉夜君ね」


大人の女性が劉夜の傍に来た。


『……えぇまぁ。』


「私は吉良瞳子よ。」


『神田劉夜です。それで俺に一体何の用で?』


「貴方はエイリア学園を知っているかしら?」


そう瞳子が言った時劉夜は話を全て理解した。


『…………貴女の目的はエイリア学園に勝つために


俺をスカウトしに来た、って所ですか。』


「流石は“神の使徒”ね。」


『……そういえばそんな通り名もありましたね。』


「貴方がわかっているのなら話は早いわ。


貴方が必要なの。一緒について来て欲しいの。」


『そこに少し疑問なんですが。


俺がサッカー経験が無いのは承知の上で言ってるんですよね。』


「サッカー経験が無い!?」


「どういう事ですか監督!」


『(ちょっとは控えてくれないのか……煩い。)』


「わかってて言ってるわ。


でも貴方なら一日足らずでエースストライカーになれるわ。」


「なっ!なんでサッカー経験がない奴が


エースストライカーになるんだよ!」


メンバーの一人が納得がいかないという顔で睨んだ。


「少し黙ってなさい。」


『……………』


「一緒について来てくれるかしら?」


『……そうですね。ならこうしませんか?


どうやら俺の事を嫌っているらしいので


無理に入るわけにもいきませんし。


取り合えず俺の事は諦めて下さい。


もし本当に俺が必要ならまた来て下さい。


その時はちゃんとついて行きます。』


「…………………」


「監督……貴女は今すぐにでも


神田劉夜を必要としているのでは?」


ドレッドヘアの男子が瞳子に言った。


「……確かに今すぐにでも彼の事を必要としているわ。


でもチームワークが崩れるのは一番あってはならない事。


だから今は彼の言う通りにするわ。」


『じゃあ俺はこれで。』


劉夜が出て行こうとすると


「劉夜!!」


《!?》


突然女の子が劉夜の名前を呼んで劉夜の元へ来た。
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