イナズマジャパン
□偽りの笑み
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「お前さぁ」
隣に座っている不動は名前に話し掛けた。
『何?』
名前は笑っていた。
「嘘の笑顔なんて貼り付けて疲れねぇの?」
『疲れるよ。』
名前は驚く様子はなく笑っていた。
「じゃあなんでそうしてるわけ?」
『さぁどうしてでしょう?』
「仲間外れにされたくねぇの?」
『そんなの面倒よ。』
「じゃあ何だよ。」
不動は少し不機嫌になった。
『人間って簡単よね。
愛想笑いして話し合わせたらそれだけで友達っていうのよ。』
「変わってるな、お前。」
『貴方に言われたくないわ。まぁ理由はそれじゃないけど。』
「は?」
『だって、貴方が本当の私を見つけてくれるじゃない。』
名前は微笑んだ。
「…………馬鹿じゃねぇの。」
不動はそっぽを向いた。
「本当のお前くらいいつも見つけてるっての。」
『……ありがとう。』