独りぼっちの暗殺者


□第二章
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「名字があるのか?」


オールバックの男が驚いた様子で聞いた。


『此処では皆あるのよ。』


「………身分は、ないのか。」


『一部を除いて無いわ。』


「一部?」


『この国の一番偉い人。』


「………」


『誰が天下統一したのかなんて言わないわよ。』


「Ha! 未来は知らない方が面白ぇ!」


『……それでこそ伊達政宗。』


「…………気付いてたのか」


伊達政宗は眉を潜めた。


『隻眼に三日月の兜……伊達政宗しかいないのよ。』


「それだけでわかるのか。」


『さっき説明したように貴方達は此処では知られてるのよ。』


「そうか。名は既に知られてるが………俺は奥州筆頭伊達政宗だ。」


『ならそこの人は片倉小十郎かしら。』


「……そうだ。」


鋭い目付きで名前を見ていた。


『貴方は真田幸村ね。』


「そうでござる!某は真田幸村でござる!」


「なら俺様も誰か解るわけ?」


『猿飛佐助。』


「…………まさか知られてるなんてね。」


佐助は少し意外な表情をしていた。


『自己紹介は終わり。その箱の中から選んだ服を着て。』


置いてある段ボールは神が用意したもの。


「…………」


『怪しい?』


「まあね。」


名前は段ボールを開け服を出した。


『着方は把握して。』


それだけ言うと名前はキッチンへ向かった。
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