〜風そよぐ篇〜
□玲瓏
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弥生「貴様は……変わらぬな、銀時」
銀時「何がだよ?」
弥生「…言わぬ。口が裂けても言わぬ」
銀時「意味わかんねーし。…てか裂けてしまえ、そんな悪ィ口なんかよ」
立ち上がる弥生を見て銀時は微笑する。
弥生「切り刻んでやろうか、銀時」
銀時「可愛げのねー女だ」
弥生「お互い様だろ」
銀時「ふっ……」
なんだかおかしくなる。
こうしてふたりで笑ったことが、ふつふつと思い出される。
まるで昨日のことのように。
弥生「ところであの小娘と小僧は?」
銀時「さぁな?野垂れ死んでるかもな」
弥生「…貴様が死ねば良かったなァ」
銀時「言ってくれるじゃねぇか」
弥生と銀時はそう言いながら次々と襖を蹴り飛ばしていく。