〜風そよぐ篇〜
□懸河
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玻璃「まだやるか…」
銀時「ハァ……」
玻璃「お前には頭が下がる。そこまで勝ちにこだわるとは」
玻璃は剣を紅く輝かせる。
銀時「勝ちにこだわってここまで頑張れるほど…俺は強くねェよ…」
玻璃「じゃあどうしてお前は立ち上がる?」
銀時「さぁな…俺もわかんねーよ」
玻璃「不思議な野郎だ」
銀時は膝を震わせながら剣を構える。
銀時「ただ……誰かの為だから、俺は強くあらなきゃならねぇんだ」
玻璃「誰かの為…?」
銀時「お前は…哀しいヤツだな。こんなこともわかんねーなんて」
玻璃「俺はそうやって生きてきた。…そしてこれからも」
銀時「俺なら…そこまで生きることにしがみつかねー。腹斬ってでも大切なもんを守る。だから……」
「お前も終わりにしろ」