〜住の江の篇〜

□鬼気
1ページ/8ページ






――一瞬の出来事だった。

弥生の無闇に振るった剣を肩にまともに受けた神威は、弥生に傘の銃口を向けた。

つまり、弥生は尻を地面につけた状態であり、それを上から神威が見下げているのだ。


神威「姫君を見下げられるとは…光栄だヨ」

弥生「チンケな優越感に浸るとは、器の小さい…」

神威「もっと自分の状況を感じたら?かなり鬼気で危機だと思うけど」


神威は目の色を変えた。

全く穏やかではない。

すると弥生は鼻で笑う。


弥生「…お兄さーんっ、瞳孔開いてますよ〜っ」


弥生の舐めた口の聞き方に神威が屈辱を受け顔を歪めたその瞬間。

弥生は隙を付いて、神威の腹に蹴りを入れ距離を取る。






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ