〜魂の緒よ篇〜
□狷介
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――……
昨日に負けず劣らず、綺麗な月夜。
しかし今日は少し違う。
寝床は万事屋。
弥生は寝返りをうつ。
弥生「我は…どうすべきなのだ…」
弥生は首もとにある紐に吊らされたくじゃく石を握る。
母のぬくもりを思い出すと、不思議とその石は暖かく熱を発する。
弥生「…ん?」
不意に、弥生は気配を感じた。
誰かいる。
弥生は布団の横にあった真剣を鞘ごと持ち、外へ出た。
弥生「…やはり来たか」
また子「約束通りだ」
弥生「好きにするといい」
するとまた子は弥生の腹を殴った。
弥生はぐっと息を吐くと、気を失った。
月夜は弥生を担ぐまた子を映していた。