〜風そよぐ篇〜
□玲瓏
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弥生「っ……」
弥生は崩れ落ちた。
大和をこの手で殺めてしまった。
弥生「貴様は我に……どうしろと言うのだ…」
剣に滲む大和の血がやけに鮮やかに見えた。
その時…
―――ガラッと後ろの襖が開く。
弥生はパッと身構える。
銀時「よう、弥生。てめぇも生きてたか」
弥生「ふっ…貴様も無粋な奴だな。人が感傷的になっている時に」
銀時「お互い様だろ」
銀時はいつもと変わらないのは口と死んだ魚のような目だけで、体中血だらけだった。
弥生「貴様も苦労するな。損な性格だ」
銀時「俺に言うな。悪ィのは遺伝子だ」
銀時はそう言いながら弥生に手を差し伸べる。