〜風そよぐ篇〜
□悠久
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そして幾程たっただろうか。
目の前にひっそりと、そして禍々しい雰囲気の大きな城がそびえ立つ。
銀時「ここか…」
弥生「銀時、小娘、小僧…気を抜くな。ここにいるのは呪われた侍たち。そこらの浪人とは訳が違う」
淀んだ空気。
立派な城。
弥生「奈落はあの天守閣にいる…」
神楽「…」
新八「…」
銀時「…」
弥生「役目を終えたら皆」
神楽「誰一人欠けることなく」
新八「晴れ渡った空の下」
銀時「ここへ集合だァ!!」
そして4人は勢い良く走り出した。
新八は城の入り口から入り、初めの襖を開けた――。
しかしそこには誰もおらず、新八は過ぎ去ろうとする。
薺「眼鏡坊や。ちょいと待ちな」
新八「え?」
薺「お姉さんとちょっとだけ、遊んでいかない?」
新八「へっ…上等ですよ…」
新八は余裕を持ってニヤリと笑った――。