青エク

□続 二度目の夢を見る
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※これは今日結婚します。燐ver
「二度目の夢を見る」の燐目線です。
本編をぜひご覧になってから見ていただけたらいいかと思います。

ではどうぞ!



↓↓↓↓




小さい頃はよく教会で式をあげる奴らを自分の部屋から見ていた。



でも見てたとはいえ自分のとなると別問題だ。







前の日はまったく寝られなかった。






ただアイツを幸せに出来るのか不安だった。


そりゃ誰よりも幸せにしてやりたいともちろん思う


でもどうしようもない事だってある。



サタンの息子の俺という存在はアイツを幸せに出来るんだろうか。



式の前、着替えてるアイツを待つ間も


泣きたいくらいに嬉しい気持ちとこれでいいのか?という気持ちで頭がぐちゃぐちゃになった。



でも…


「燐」



ドレスを着たすっげぇ綺麗なアイツを見ると



頭が真っ白になった。



「……綺麗だ」




バカみたいにそんなクサイ台詞を気が付くと言っていた。




「えぇ〜!?やめてよ〜」


案の定次の瞬間には大爆笑する花嫁がいた。



「う…っうっせぇよ!!」



でも本当に綺麗で…



猛烈に恥ずかしくなって顔が熱くなった。



そんな俺を見てアイツはずっと笑っていた。



今まで見てきた中で一番綺麗な笑顔だった。


その笑顔を見てると




幸せに出来るのかとか先の事ばっかり考えるのがすっげぇバカらしくなった。




だってそうじゃねぇか



こんなに


「燐タキシード似合ってない〜〜」




幸せそうな花嫁なんて見たことない。



これでいいんだ。



何があっても俺は今あるものを守りぬく。


だから



大丈夫だ。



ゆっくり手を伸ばしてアイツをぎゅっと抱き締めた。








教会の祭壇に立った時に


ジジイの顔が浮かんできた。



俺はジジイみたいに誰かを守れんのか不安になった…けど



俺だけを見つめる大きな瞳から決して目をそらさなかった。




幸せ過ぎて



唇が震えた。



鳴り響く鐘の音の中



今日ずっと小さい頃から憧れていた幸せな結婚式をあげる事が出来たのだと



実感した。



20110927

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