青エク
□伝えたかったんだよ 続編
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※これは伝えたかったんだよ≠フ続編?です。本編をお読みになったほうが楽しめるかと思います!
ではどうぞ!
「なぁ。触っていいか?」
妊娠8ヶ月目ともなるとありえないくらいお腹が大きくなる。
最近の燐は私のお腹に夢中みたいです。
「もちろん!どうぞ」
「お…おう…。」
何度繰り返した会話だろう。
私の中にいるのは燐の子供なのに…燐はいつもビクビクと手を差し出して恐る恐る触っている。
「燐の赤ちゃんだよ?そんな緊張しなくてもいいんだよ…」
「わ…っわかってるって。」
わかってないじゃん…
瞳孔開いてるし。
「なんか子供が二人になるみたいで不安だな〜」
「え!??双子が産まれんのか!?」
「…………。」
呆れて言葉を失う。
「燐と生まれてくる赤ちゃんって意味だよ」
「な…っ俺ガキじゃねぇーよっ」
「本当かな〜?」
私がそう言うと燐はムスッとへそを曲げてどこかに行こうとした。
「うそだってば〜燐」
「んだよ。今更機嫌とろうなんて遅いっつーの」
あ〜あ
背を向けちゃった。
「そんな所が子供なんだよ」
えいっと燐の横腹を軽く叩く。
「な…なんだよ…!?って……え?」
燐の顔を掴んで私のお腹に寄せる。
「聞こえる?」
トクントクンと静かなでも確かな鼓動が聞こえてくる。
「燐にもっとしっかりしてもらわないと困るよ。」
「うわ…。」
聞こえる音に感動している燐。
「私もこの子も誰よりも燐を必要としてる。わかるでしょ?しっかりしてよね…パパ」
「お…おう…」
何故か頬が赤くなる燐がやっぱり可愛くてお腹の子も燐も一緒に抱き締めた。
不思議と。
この先、私達には恐れる事なんてきっとないんだと…
思うことが出来たのです。
20110904