青エク
□L続ずっと
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※これは悪魔と花嫁シリーズずっと≠フメフィスト目線です
ではどうぞ!!
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彼女に会う事なく過ごす日々に…不自由はなかった。
ただ胸にぽっかりと隙間が空いただけの事…
私にはやるべき事が山のようにありますし…彼女以外にもからかう人はいる。
あんなに誰かを好きになってもう胸が張り裂けそうだと思ったにもかかわらず…
彼女がいなくても世界がまわる。
悲しくとも時は経っていく。
こんな事なら彼女に会わなければ良かった。
やはりあの日ヴァイオリンの音色に誘われて彼女の部屋を訪れた事は間違いでした…そもそも最初から直感でこれは面倒な事になるとわかっていたのに…どうして禁断の果実に手を出したのか今となっては自分の行動が不思議なくらいです
。
彼女に会わなくとも私は生きていけたのに何故彼女に出逢ってしまったのだろう…
彼女を愛したところで悪魔の私が彼女を幸せにする事など出来ないのに…どうして彼女を愛しいなどと思ったのだろう…
こんなに胸がいたくなるなら恋なんてしなければ良かったと…彼女から離れて私はそんな事ばかり考えていた。
だから彼女と本当にさよならをする為に私は自分が悪魔だと打ち明けたのです。
彼女に真実を告げる≠ニそんな美談に仕立てあげて…本当は彼女が私を嫌いになればいいと思った。
彼女を待とうと決めたはずでしたが…やはりこれからずっと…いつかは彼女が私を望むとかそんな夢を見るのは辛い…。
だから私の本性を知って彼女が離れていけばいいと思った。
悪魔は所詮人間にとって悪影響でしかない…
私は誰に理解もされず生きていく運命…
ただ夢を見ていたに過ぎないと自分に言い聞かせて私はコンクールを控えた彼女にさよなら≠告げた。
それを言う為に彼女に近付いてすべては計画通りのはずでした…
でも…
いざその言葉を口にすると悪魔である自分の存在が死ぬほどに嫌になった…
せめて彼女の悲しみを理解し彼女と共に歩める彼女と同じ人間だったなら…
彼女の両親に胸を張って挨拶出来るような存在だったなら…
もしかしたら未来は変わっていたのでしょうか?
私達は結ばれたのでしょうか?
彼女は私の隣で笑ってくれたでしょうか…?
私に解けない問題などないと思っていたけど…考えても考えても答えは出なかった。
彼女の前から逃げた私は…婚約者に寄り添う彼女を見つめるしか出来なかった