青エク

□続 桜
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これは「春」シリーズ 桜≠フ燐目線です!!




ではどうぞ!!







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校舎から少し離れた場所にひっそりと咲く桜…



花なんてあんまり興味ねぇし…よくわかんねぇけど…



青い空に負けねぇくらいに咲いてる桜を見ていると…何だかアイツみたいだと思った。




だから俺はその桜の前で足を止めたんだ。






「ありがとう…っ奥村君」



アイツに教科書を貸してやった日の授業はまったく覚えていない。



ただ覚えているのはそう言って隣で笑ったアイツに見とれたって事だけだ。



それまでは気にしたこともなかった隣の席との距離もその日からは何だか照れ臭くなって…



窓から入ってくる光に照らされて透ける細い髪も…



細かく書かれた几帳面なノートも



目があったら何も言わねぇでただ花みたいに笑うところも…



いつの間にか気になるようになっていった。



俺はそんな少し前の事を思い出しながら満開の桜を眺めた。



さっきも十分に綺麗に見えたけど



今は言葉に出来ないくらいに綺麗に見えた



隣に…



お前がいるからなのか?




すぐそこにある無防備な寝顔…



それに比べて俺はすっかり目は冴えちまったし…
隣にお前が寝てるんだ…緊張して寝るなんて無理に決まってる…



溜め息をつきながら取り合えずは起きるのを気長に待つことにした。



「ん…」



するとしばらくして…
照りつける太陽が眩しいのか隣から苦しそうに声が聞こえてきた。



春とはいえさすがに長い間日に当たってたらそりゃ寝づらいはずだ…



俺はそんなコイツの顔の前に手をかざして太陽から守ってみた…



すると…眩しさから解放されたアイツは幸せそうにまた眠りに入っていった。



「幸せそうな顔してんな…」



人の気も知らねぇで気持ち良さそうに寝ているコイツに少し呆れつつも…なんだか嬉しかった。
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