青エク
□G里親シリーズ完結編
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※これは最終話を迎えた里親シリーズの続編となっています!!
ではどうぞ
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「子供扱いしないでよね?」
私はそう言ってメフィストをにらんだ。
「子供扱いなんてしてないですよ?これは愛情表現です」
メフィストと再び暮らすようになって一ヶ月…
メフィストは以前より増して私を甘やかすようになった。
丁寧にメフィストの手によってとかされる私の髪。
これじゃ昔と変わらないじゃない…
私は心の中で溜め息をついた。
思えば昔からメフィストは私に対して娘以上に…それはまるで恋人のように接して来た。
だからこそいざ気持ちが通じ合っても私達の関係はいまいち変わることはない。
それが不満な訳じゃないけど…
「はい♪出来ました。」
「…ありがとう…」
なんか物足りない気がしていた。
「来週からピアノ教室に行くんですよね?」
「う…うん」
来週から私はピアノ教室の講師として働く事が決まっていた。
「まさか就職先がこんなにここから近いとは…貴女はとっくに帰ってくるつもりだったという事ですね」
「う…っ」
図星だった。
就職活動の時は必死でこの屋敷の近くで働ける所を探していた。
どんな形にしてもメフィストの近くにいたくて…
「ち…違うよ!?この町が好きだからだよ!」
私はそんな自分が恥ずかしくなって思わずそう言った。
「違うでしょう?貴女が好きなのは私です。認めたらどうですか?」
メフィストはそう私の耳元で囁いた。
その瞬間に心臓が壊れそうなくらいに…高鳴った。
「私に甘やかされるのが好きだと…」
「な…っ!?」
「たまに意地悪されるのも好きだと…」
嬉しそうに笑うメフィスト…
「メフィストのバカ…っ」
私はメフィストの顔にクッションを投げつけた。
するといつもなら懲りずにまた私をからかうくせに…何故かメフィストはピクリともしなかった。
「…メフィスト…?」
もしかして…当たり所が悪かったとか?
私は泣きそうになりながらメフィストの名前を呼んだ。
すると…
「私は貴女のすべてが好きですよ」
メフィストは微笑みながらそう言った。
「素直じゃない所も寂しがり屋な所も全部好きです」
ソファの隣に座っていた私の膝にゆっくりと頭を乗せるメフィスト